
「自分でなんとかしています」という選手の言葉から始まったーー秋田県内の競技団体で初めて、女性アスリート支援委員会を立ち上げた理由
NPO法人 障害者アクアレッスン ミラクルスイミーの理事長を務めながら、一般社団法人 秋田県水泳連盟の常任理事・女性アスリート支援委員会委員長としても活動する谷内祐子さん。都道府県の競技団体としては珍しいこの委員会を、どのような経緯で立ち上げたのか。1252エキスパート検定をどのような経緯で受けようと思ったのか。背景について伺いました。
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ー秋田県水泳連盟の常任理事として「女性アスリート支援委員会」を立ち上げられた経緯を教えてください。また、男性が多い組織の中で、理解を得るのに苦労された点はありますか?
谷内さん:
きっかけは、東京オリパラの強化練習にパラアスリートの担当として関わっていた時期に、女性スタッフがどこにもいないと実感したことでした。女性アスリートに生理のことを聞くと『自分でなんとかしています』という答えが返ってくる。常任理事の中で女性は私一人だったこともあり、女性として力になれることを模索する中で、女性アスリートの三主徴のサポートができないかと思ったのがきっかけです。
立ち上げの際は『なぜ必要なのか』という意見もありましたが、生理をきっかけに競技を離れる中高生選手がいることも連盟として気になっていた時期で、『まずやってみたら』と後押ししていただきました。
ー委員会では、選手・コーチ・保護者に向けてどのような情報提供や活動をされていますか?
谷内さん:
立ち上げの際は順天堂大学から講師を招き、保護者・アスリート・コーチに講話いただきました。それを機に、年に一度の女子合宿で1252エキスパート検定のテキストを活用しながら、生理についてオープンに話していい環境をつくり、男性コーチにも同席してもらっています。男性コーチには『こうしてください』と一律に伝えるのではなく、気になる選手がいれば担当コーチに個別にアプローチする形をとっています。
ー1252エキスパート検定の受検を決めた経緯を教えてください。
谷内さん:
理由は2つあります。一つは自身の学びを深めたいということ、もう一つは発信していくためのライセンスが欲しかったことです。知識を学んでも、それを裏付ける資格がなければ説得力がなく、無責任な発信もしたくありませんでした。ちょうど順天堂大学のセミナーで1252エキスパート検定を知り、『これだ』と思って受検を決めました。
ーもう一つの活動であるミラクルスイミーについても教えてください。
谷内さん:
障がい児・者専門の水泳教室として活動しています。障がいのある方の生理の課題は、ご本人よりもお母様の方が強く感じていることが多く、水泳の場合はタンポンをよく使うのですが、タンポンを使わせたくないという理由で水泳を休んでしまうケースもありました。今は検定を通して学んだ知識をもとに、生理用品の使い方などを保護者に伝え、継続して練習に来てもらえるようにしています。
生理不順でお休みがちな方もいますが、健常であれば自分で気づける不調も、親御さんが気づかなければ本人が辛い思いをしたままになってしまうことがあります。検定で学んでからは、早めに受診を勧めたり、心配なことをあやふやにしないよう保護者に直接伝えることが多くなりました。保護者自身も生理を経験されているからこそ、自己流のやり方を否定しないよう、慎重に関わることを心がけています。障がいがあるかないかに関わらず、女性の課題は同じように山積しているのが現状だと感じています。
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東京オリパラの現場で感じた小さな違和感が、都道府県の競技団体としては先駆的な委員会の立ち上げにつながっていました。次回は、1252エキスパート検定を通じてどのような学びや気づきがあったのか、詳しく伺います。
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<谷内祐子さんプロフィール>
一般社団法人 秋田県水泳連盟 常任理事・女性アスリート支援委員会委員長
公式サイト:https://tohokuswim.net/akita/index.html
NPO法人 障害者アクアレッスン ミラクルスイミー 理事長
公式サイト:https://miracleswimmy.babyblue.jp/
公式Facebook:https://www.facebook.com/miracleswimmy/

