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廣田彩花さん(東京2020オリンピックバドミントン日本代表)
投稿日 2025.08.21

バドミントン選手・廣田さんが語る、気づきとこれから

現役バドミントン選手として国内外で活躍する廣田さん。これまで大きな生理痛はなかったものの、パフォーマンスの低下や体のキレが鈍ると感じる日もあったそうです。

そんな廣田さんが1252エキスパート検定を受検したのは、「もっと早く知っていれば」と思える知識を、次世代の選手たちに現役アスリートの立場から伝えるため。1252プロジェクトで得た情報は、自分の競技生活だけでなく、後輩や若い世代への声掛けにも生きると感じているそうです。

今回は、廣田さんが語る生理とパフォーマンスの関係、そして現役アスリートだからこそできる発信の大切さについて伺いました。

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ーパフォーマンスの低下も受け入れて、ベストを尽くすー

ー本日はありがとうございました。まずお伺いしたいのは、練習中に生理が来た時のご経験についてです。つらかったことや、特に印象に残っている瞬間はありましたか?

廣田さん:
私は比較的、コンディションが悪くなることや生理痛がひどいなどは特にない方なんです。たまに、お腹が痛いなと感じることはありましたが、「すごくつらい」と感じるような経験はあまりなかったですね。

ーそんな中でも、学生時代に「これはちょっとつらかったな」と思う瞬間はありましたか?

廣田さん:
いつもより体が重く感じて、なかなか自分が思うような動きができない時がありました。そうなると気持ちも落ちてしまって、そういう部分では、きついなと感じることはありましたね。

ーそうしたパフォーマンスの低下は、練習中から感じるものですか?

廣田さん:
はい、感じます。バドミントンをしていてもキレがないなと感じることが多くて、いつも通りに打てなかったり、狙ったところに思い通りに打てなかったりします。それは、練習の時も試合の時も感じることがあります。

ーパフォーマンスの低下やその時に感じるつらさには、どのように対処されていたのでしょうか?

廣田さん:
痛みがあるときは痛み止めを飲んだりもしましたが、ショットの安定性や体のキレなどは、我慢するというか、「今日はそういう状況なんだ」と受け入れて、自分の今できることにベストを尽くす。それだけを考えてやっていましたね。

ー今は周りに女性スタッフも増えて、相談しやすい環境もあるかと思いますが、学生時代はいかがでしたか?

廣田さん:
当時は、指導者も男性だったので、生理のことを話すという意識すらなかったですね。そういう話をしようとも思わなかったし、できなかったなかったなというのはありますね。

ーそういったとき、先輩や同期に相談していましたか?

廣田さん:
はい、「今、生理で…」と話すこともありましたし、ダブルスのパートナーの子が生理痛が重くてあまり練習ができないこともあったので、そこで共有していました。

ー指導者や学生からも、よく「どう声をかけていいかわからない」といった声を聞くのですが、体調が悪そうなチームメイトがいたとき、どのように声をかけていましたか?

廣田さん:
その当時は、私もどういう声掛けをしたらいいのか、全然わからなかったですね。私は、生理痛が軽い方だったので、相手の痛みの度合いやつらさを正確にわかってあげられない分、どんな声掛けが正解なのかも分からなかったので、「きつかったら休んでていいよ」くらいのことしか言えませんでした。生理についての正しい知識もあまりなかったので、積極的に声をかけることはできなかったと思います。

ー今の私なら、いろいろな対策方法もあるよと声掛けできるんじゃないかなー

ーもし今なら、どんな声掛けができそうですか?

廣田さん:
今なら、「ひどい時には産婦人科や病院に行ってみたら?」など受診を勧めることもできると思いますし、「薬もあるし、対策方法もいろいろあるよ」といった声掛けはできるんじゃないかなと思います。

ー 先ほど、生理痛やパフォーマンスの低下は、我慢したり、受け入れたりしていたという話されていましたが、それは本当に我慢できるレベルのものでしたか?それとも無理をしていた感覚だったのでしょうか?

廣田さん:
私の場合は、「我慢するのが当たり前」という感じでした。みんなそれぞれ症状は違うけれど、女性なら生理は来るものだし、我慢するものだって思っていたので。私は我慢強い方ではありますが、生理は当たり前のことだからここは我慢だ、という感じでした。

ー今回、1252プロジェクトの講義に参加していただきましたが、今後、岐阜の学校などで講演される際に、役に立ちそうだと感じたことはありましたか?

廣田さん:
はい、伝え方も学べましたし、自分が知らなかったことも知ることができて、とても勉強になりました。10代のうちから知っておくことの大切さも改めて感じましたし、生理について楽しく伝えていけたらいいなと思います。私自身も、そうした活動を頑張っていきたいです。

講義の中で特に印象に残ったのは、骨の話ですね。みなさんが興味深く聞いていた、10代でしか骨がつくられないという部分は、私は年齢を重ねた分戻ることはできないので、「これは10代の子たちにしっかり伝えなきゃいけないな」と強く思いました。私自身は、検定を受けたり、高校などで話す機会があったりと、元々知識があったので、今回の内容は再確認という意味合いで聞いていた部分もありましたが、やっぱり大事なことだなと感じました。

ー検定も受けていらっしゃるとのことですが、率直な感想はいかがでしたか?

廣田さん:
難しかったです。知っているようで知らなかったこともたくさんありましたし、教材を読みながら理解を深める中で「なるほど」と思うことが多くて。勉強にはなりましたが、やっぱり難しかったですね。 全体的に難しかったですね。どの問題も簡単ではなくて、やっぱりしっかり勉強しないと難しいなと感じました。

ー生理とアスリートの話を自分が現役アスリートとして伝えていくのが大事ー

ー最後に、生理に関する課題について、今後のご自身の活動や、バドミントン界で広げていくために考えていることがあれば教えてください。

廣田さん:
私が今、アスリートとして選手であるうちに、生理とアスリートについてもっと発信していくことで、もっと目を向けてもらえるのではないかなと思っています。生理の話って、恥ずかしいとか話しにくいといったイメージがあると思うんですが、だからこそ私が、現役アスリートとして伝えていくことが大事だと思います。
バドミントン界の中でも現役アスリートが話したり、生理の話が当たり前にできるようになれば、きっと他の競技にも広がっていくと思います。まずは自分のチームで活動していきますし、岐阜の高校などを回って、そういう活動を知ってもらって、広めて行けたらいいなというふうに思っています。

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廣田さんは「現役アスリートである今だからこそ、『生理とアスリートについて』発信する価値がある」という思いを胸に活動されています。1252エキスパート検定では、アスリートはもちろん、指導者やサポートスタッフ、部活動でスポーツに取り組む学生にとっても、女性特有の課題と向き合うための実践的な知識を体系的に学び、女子アスリートのパフォーマンス向上に役立つ見識を深めることができます。
正しい知識を身につけた廣田さんのような現役アスリートからの発信が広がり、生理について話しやすい環境に変わっていくことを願っています。

1252エキスパート検定のお申し込みはこちらから

<廣田彩花さんプロフィール>
東京2020オリンピックバドミントン日本代表
岐阜Bluvic所属
インスタグラム:@h.sayaka10
https://www.instagram.com/h.sayaka10
X:https://x.com/0801SH12

岐阜Bluvicについて
岐阜Bluvicは岐阜県を拠点に活動する日本初の女子プロバドミントンチームです。
株式会社岐阜Bluvicが「バドミントンで岐阜に勇気と感動を」をミッションにチームを運営しており、スクール・イベント・ファンクラブ・グッズ販売などを行っています。岐阜の皆様とともに、スポーツ文化の創成を目指しています。
スポーツを止めるなとは「1252フレンド」パートナーシップを締結。1252フレンドとして、岐阜県・岐阜市を中心に、女子アスリートの生理課題に関する情報発信、教育活動に取り組んでいます。
岐阜Bluvic公式サイト https://gifubluvic.com/

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